星団日記

中央市議会議員なとり義高です。

2017年3月一般質問『HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)副反応について』

 「子宮頸がんは唯一、ワクチンで防げるがん」と繰り返し喧伝(けんでん)され、異例のスピードで接種が進められました。2009年承認され、2013年3月までに328万人が任意接種を受けています。2010年11月国による接種の推奨が始まり、山梨県では先行して6月から県が市町村に助成し急速に接種が広がりました。HPVワクチン接種後、体調に異変が生じる副反応の報告が全国で相次ぎ、国はHPVワクチンの「接種を積極的に勧めない」と発表しました。定期接種化後わずか75日で「勧奨の中止」を決めていますが、接種が始められてから7年が経過しています。県内では副反応などの相談窓口や医療費助成などの救済に向けて取り組みが進められています。

 

  • 山梨県及び市町村の取り組み状況について
  • 中央市における勧奨中止後の接種状況、副反応への対応について 

 

 厚生労働省の検討部会は、筋肉注射という針の痛みや医師の説明不足などからの心身の反応が原因と結論づけています。一方、「副反応痛み研究チーム」の信州大学医学部池田修一教授は、「心身の反応」や「自然発生的」なものでは説明できないとし、自律神経の異常を指摘しています。また、東京医科大学医学総合研究所所長西岡会長は、「HPVワクチンには効果を高めるためアジュバンドとしてアルミニウムなどが使われている。様々なワクチンに使用され、脳内の自己免疫異常をもたらす。」と指摘しています。

 県内では副反応の疑いがある10歳から20歳代の女性が6人います。今も目まいや吐き気、痛みで苦しんでいます。重篤な副反応にはアナフィラキシーショックギラン・バレー症候群、全身性エリトマトーデスなどが報告されています。彼女らの痛みは身体的な痛みそればかりではなく、医師や教師、身内にさえ理解されずにいたことで更に大きな傷をおっていることにあります。

 

  • HPVワクチン接種対象者に対するアンケートの実施
  • 中央市におけるHPVワクチン副反応の不安に対応する相談窓口の設置
  • 副反応の相談状況や情報、事例を医師や教師、保健師などが連携、共有することで問題解決、サポート体制がとれることが必要

 

 国は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による救済措置を制度化しています。救済の可否決定までに約10か月かかる事もあります。被害者の看病のため母親も仕事を辞めざるをえないなど、通院・入院が5年ほど続いているケースもあり、経済的精神的に家族も大変な状況にあります。

 

  • HPVワクチン接種後の症状に対する医療支援について
  • 救済の根拠法であるPMDA法について(内容、認可基準について)
  • PMDA法でワクチンの副作用によるものと認められなかった場合の支援について

 

 国のワクチン接種緊急促進事業として、接種費用を国・県・市町村で助成しており、受けやすい環境を整え接種を促進しています。国だけでなく市町村にも大きな責任があると考えられますがどのように受け止めていくのか伺います。被害者は夢多き乙女たちです。多感な青春期、最も光り輝く時期に夢や希望、未来を打ち砕かれ、周囲の無理解や無関心にさらされています。最も弱い立場にある人の自尊感情を損なうことなく、サポートするシステムが家族であり、それはひいては市・国にも全く同じように言えることなのではないでしょうか。彼女らは何も悪くはないのですから。