星団日記

中央市議会議員なとり義高です。

『マイクロプラスチック対策=「海ごみ」は「川ごみ」ゼロから』

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 本年1月31日、マイクロプラスチック 問題に取り組む 市民団体(山梨マイクロプラスチック 削減プロジェクト) が研修会を開き帝京科学大学の仲山英之教授が、富士川笛吹川釜無川桂川山梨県内4つの河川で行った汚染 状況の調査結果を報告しました。それによりますと富士 川のマイクロプラスチックの数は、汚染度が高い東京多摩川河口の9.7個とほとんど変わらない1立方メートル 9.5個で、深刻な状況であることが報告されました。


  マイクロプラスチックとは直径5ミリ以下の小さなプ ラスチックのかけらのことですが、今日本周辺の海はホ ットスポットになっているといわれ世界の海の27倍に もなっています。生き物の体は自然がつくりあげ、自然が 分解しますが、プラスチックは人間がつくりだしたもの で分解する微生物がいないためいつまでも残り続けま す。さらに、紫外線や波の力が働きプラスチックを砕きマ イクロプラスチックが増え海を汚染します。2016年1月の ダボス会議では、2050年までに海洋中のプラスチック の 量が魚の量を超越すると試算しました。深刻なのは、プラ ンクトンと間違えて小さな魚がえさとして食べ、それを また大きな魚が食べるといった人間を含む食物連鎖の過程で生物の体内に取り込まれ蓄積されてしまうことで す。また、PCBなどの有害化学物質を吸着してしまうこと も懸念されます。世界各地の海産物からマイクロプラス チックが見つかっています。すでに私たちもかなり食べ てしまっている可能性があります。2018年6月、G7(主要 国首脳会議)は「海洋プラスチック憲章」をまとめ具体的 な数字をあげ削減目標を世界に約束しました。国連環境 計画(UNEP)の報告書によると、日本の使い捨てプラスチ ックの量は世界2位で、1位が米国です。所が日本とアメリカは署名しませんでした。国に先駆けて京都府亀岡市 では市議会とともに同年12月13日、「亀岡プラスチックご みゼロ宣言」を行いました。  


 「海ごみ」の8割は私たちが暮らす町を流れる川から運 ばれます。海のない内陸の山梨県に流れる2つの大きな 川に挟まれた中央市に託された責任は重いのではないで しょうか。水の惑星地球の青い海をプラスチックスープ にさせないためには、紙のストローに変えるだけでは実 現しません。


 ●中央市のプラスチックごみの捨て方および回収・処理 方法